この記事は、心理系大学院生の方々を対象とした学習ページです。
- 重回帰分析って実際どうやって使うの?
- Excelで分析できるって聞いたけど、具体的な手順がわからない
こんな悩みや疑問がある方はご参考ください( ˘ω˘)
こちらのデータをつかいます
今回は、以下のような実践的なデータを使います。

これは、ある時期におけるカウンセリングルーム(事業所A〜F)の売上、広告費、カウンセラー数の記録を表にしたものです。
※もちろん架空
このデータを使って、事業所Gにおいて、広告費1,300万円、カウンセラー14人で運営する場合、どのくらいの売上が見込めるかを予測してみます。
変数設定としては↓↓こうです
- 売上 ・・・従属変数(予測したい値)
- 広告費 ・・・独立変数①
- カウンセラー数 ・・・独立変数②
重回帰分析のゴールを確認
まず、重回帰分析のゴールの確認です。
それは、↓↓このような重回帰式を求めることでした。
売上 = a × 広告費 + b × カウンセラー数 + c
つまり、a,b,cの値を求めるということですね。
それでは、実際にやってみましょう(^^ゞ
エクセルでアドインをひらく
では、ここからアドインを使っていきます。
まず、「データ → データ分析 → 回帰分析 → OK」の順にクリックしていきます。
↓↓こんな感じ

次に・・・
- 入力範囲Yに売上額を選択
- 入力範囲Xに広告費と従業員を選択
- ラベルにチェック
- 新規ワークシートを選択
- OKをクリック
の順に作業を進めます。
↓↓こういうこと

すると↓↓こんな結果が返される

この結果から、重回帰式は次の様に導かれます。
y = 0.008x + 0.539z + 1.148
これは結果の切片から読みとることができます。
そして、ここからは、前回のエントリーの内容で扱った重回帰式を「予測」と「制御」に活かす流れを確認してみましょう(^^ゞ
重回帰式の活用①~従属変数の予測~
では、この結果に基づいて予測を行ってみましょう。
先程の式は言い換えると↓↓こういうことです。
売上 = 0.008 × 広告費 + 0.539 × 人数 + 1.148
つまり、重回帰分析のゴールであったa.b.cを求めることができたわけです。
ですので、あとは、広告費 = 1300万、人数 = 14人を代入するだけ!
その結果が↓これ

約1億9千万ということになります!
これが前回お話した
重回帰分析の1つ目の利点である
「予測」です。
重回帰式の活用②~独立変数の制御(コントロール)~
次に、2つ目の利点である制御について考えてみましょう。
【考えてみましょう】
あなたは先ほどのデータに基づき
「カウンセリングルームH」を新たに新設します。
そして、「広告費500万で、売上を3億にしたい」と考えています。
この場合、「カウンセラーは何人」必要になるでしょうか?
↓↓こちらの「?」を求めようというのがこちらのワークのゴールです(^ω^)

これはつまり、独立変数である人数をどの程度にコントロール(制御)すれば、期待する従属変数である、売上に到達することができるのか?
という話です。
求め方としては、先程の重回帰式を「z=」の形にする必要があります。
- 0.539z = y -0.008x -1.148の形で両辺を0.539で割る。
あとは、売上と広告費を代入していきましょう♪
その計算結果が↓↓こちら

つまり、カウンセラーを約46人採用すれば良いということですね!
ですが、63人という数字は現実的ではありません(笑)
むしろ人件費がかかりすぎます。
そこで、「じゃあ、もう少し広告費を増やそうか」という判断ができるわけです。
これが独立変数の制御(コントロール)に重回帰式を役立てるということです(^^ゞ
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アドインを使って重回帰分析を行う方法、そして、その活用の仕方について理解は深まったでしょうか?
最後に本記事の内容を振り返っておわかれです(^^)/
- 重回帰分析はアドイン機能を使えばExcel(Excel)でも実施可能
- 重回帰式の読み取りは、出力結果の「係数」を追う
- 重回帰式は、予測と制御に活かすことができる。
ということなんですね~
それではまた(^^ゞ
アドインの使い方を、より詳しく知りたい方は・・・
こちらの記事に感想コメントをしてください♪
クリタマ勉強部屋から、コメント確認後に動画URLをお送りします(=゚ω゚)ノ
動画では
- こちらの記事で出力したアドイン機能の使い方
- 予測と制御のワークの解説
これらのプロセスをさらに詳しくみることができます♪
参考
こちらの記事を作成にする上での参考文献です(^ω^)
①多変量解析がわかる
②多変量データ解析法
③例題とExcel演習で学ぶ多変量解析



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