こちらの記事は、心理系大学院受験生向けに「中心極限定理」についてわかりやすくまとめてます
- 中心極限定理?何それ?
- 中心極限定理を証明とか頭痛くなる
こんな悩みを抱えている方は、ぜひご参考ください
結論〜中心極限定理とは?〜
では、まず結論から・・・
中心極限定理とは、ズバリ
「標本平均の分布が母集団よりもばらつきが小さく中心に集中した形になること」
だと言えます。
具体的には、母集団から、くり返し標本抽出をして、それぞれの平均分布をみるとその分布は正規分布となり次の特徴を持つとされています。
- 標本平均の平均は母集団の平均と一致する
- 標準偏差は母集団のそれより小さい
- 母集団の正規分布を前提としていない
特徴①〜標本平均の平均は母集団の平均と一致する〜
それでは、1つ目の特徴から確認してみましょう(^^)
「中心極限定理をより正確に紹介すると、「データの度数を十分に多くした場合、母集団から複数回無作為抽出した際の標本平均の分布(標本抽出分布)が、正規分布に近似する」という定理のことです。」
(引用:臨床心理士指定大学院対策鉄則10 &キ-ワ-ド25 心理統計編,p61)
はい、どうでしょうか?
全く意味がわかりませんよね(笑)
なので、まずは、言葉1つ1つの意味を体験的に理解していくことにしましょう(^^)
実際にやってみましょう
それでは・・・

「まず、こちらの箱をご覧ください」
こちらの箱はタネも仕掛けもないただの箱です(笑)
ただし!
この箱には、穴が空いていて、そこから手を入れて物を出し入れできるようになっています。
そこで!
この箱に・・・・

「1-9の数字が書かれたカードを入れます」
ここで
はい、ストップ。
いいですか?
この箱に入った「1-9の数字カード」こそ「母集団」です。
そして、今、箱に9枚のカードが収まりました。
次に、この箱から・・・

「カードを1枚引いてください!」
え?
引けない?
しょうがないですね。
かわりに私がひきましょう。

「3のカードでした」
では、このカードを箱に戻しますので

「再度、カードを1枚引いてください!」
え?
引けない?
またですか?ƪ(˘⌣˘)ʃヤレヤレ

「8のカードでした」
はい!
ここでストップ!
今、あなたが引いた「3と8のカード」、これが「標本」です!
ここまでは宜しいですか?
では、次です。
標本平均とは?

先ほど引いたカードである、「3」と「8」を足すと幾つでしょうか?
これは簡単、「11」ですね。
では、2で割ると幾つですか?
うん、「5.5」ですよね!
これは、「2枚のカードの平均」を求めたわけです
つまり、この「5.5」という値が「標本平均」なんです!
では、ここまでの情報を整理してみましょう(^^)
- 母集団・・・「1〜9のカード」
- 標本・・・「3と8のカード」
- 標本平均・・・5.5
宜しいですか?
以上を踏まえて、次のステップへ進みます。
標本平均の平均とは?
ここからがややこしいところです。
なぜかというと
「標本平均」の「平均」という、ややこしい表現をしてるからです( ´ᐞ`)=3
なので、これも体験的に理解していくことにしましょう( *˙ω˙*)و グッ!
先ほど引いた箱に「3」と「8」のカードを戻します

「では、先ほどと同じ流れでカードを引いてください」
え?
引けない?
またですか?
⸜( ¯⌓¯ )⸝ハイハイ
面倒なのでもう1枚ずつ引いてるところ見せるのは面倒なので、省きますね(笑)

「今度は、4と9でした」
で、これが「標本2」ということになります。
そして、この2枚のカードの平均はわかりますか?
(4+9)➗2で「6.5」ですよね?
これで標本平均が以下のように2つになりました
- 標本平均1・・・5.5
- 標本平均2・・・6.5
同じ流れで、標本平均を10まで増やします!
⇩こうなりました

- 標本平均1・・・5.5
- 標本平均2・・・6.5
- 標本平均3・・・(1+6)/2= 3.5
- 標本平均4・・・(5+2)/2= 3.5
- 標本平均5・・・(8+4)/2= 6
- 標本平均6・・・(2+4)/2= 3
- 標本平均7・・・(9+1)/2= 5
- 標本平均8・・・(6+8)/2= 7
- 標本平均9・・・(5+1)/2= 3
- 標本平均10・・・(7+3)/2= 5
標本平均が1〜10まで出揃いました!
つまり、これらの値の平均を計算することが「標本平均の平均」を求めることにつながるわけです。
実際に計算してみると・・・
(5.5+6.5+3.5+3.5+6+3+5+7+3+5)÷10=4.8
となりました!
つまり「標本平均の平均=4.8」ということです!
では、ここまでの情報を整理してみましょう(^^)
- 母集団・・・「1〜9のカード」
- 標本・・・「3と8のカード」
- 標本平均・・・5.5
- 標本平均の平均・・・4.8
では、ここからが中心極限定理の本題です!
これが、母集団の平均と一致する
これで、標本平均の平均が求められましたが、なんのためにこんなことしてたんですか?
それは、中心極限定理の特徴①である、「標本平均の平均は母集団の平均と一致する」といった特徴を確かめるためでしたね!
ということは、「標本平均の平均=4.8」が母集団の平均と一致すればいいわけです。
ここでの母集団というのは、「1から9のカードのこと」でしたから
これを計算すると・・・
(1+2+3+4+5+6+7+8+9)/9=5
ほぼ、ほぼ一致してますね!
これがつまり、「標本平均の平均は母集団の平均と一致する」という特徴のことなんです。
ただ、実際は、こんな少ない標本の話ではないのですが、ここでは、この特徴の意味していることが伝わればOKです(^o^)
特徴②〜標準偏差は母集団のそれより小さい〜
では、特徴の2つ目ですが、これはどういうことでしょうか?
端的に言えば、「データのばらつきが小さい」ということですね。
「次にこの分布の広がりを考えると、順当に考えれば母集団での広がりよりはたぶん狭くなるだろうことも予測される定理1で示した分布の標準偏差はσ/√n であり、確かに母集団の標準偏差と比べて小さくなる」
(引用:読む統計学使う統計学, pp 155-156)
これは「データのばらつきが大きい場合」と「データのばらつきが小さい場合」で比較するとのそのちがいがわかりやすいです。
こうなります⇩

- データのばらつきが小さい・・・データが中心に集まる。なので、尖った形状になる。
- データのばらつきが大きい・・・データが横に広がる。なので、山なりの形状になる。
以上を踏まえて、「標準偏差は母集団のそれより小さい」と言うことは、母集団よりも少し尖った形状になると言うことですね!
⇩こんなイメージ。

- オレンジ・・・母集団の分布
- 青・・・標本平均の分布
これが、特徴②の「標準偏差は母集団のそれより小さい」ということなんですね〜
データを十分にするための検証
最後に、ここまでの内容をイメージできるように、その様子をアプリにしてみました\(^o^)/
説明では引くカード「N=2」として実施しましたが、標本抽出を1度に5枚、10枚、30枚のように増やしていくと、さらに正規分布に近づいていきます。
また、試行回数を1000回に設定してます。
ぜひ、イメージを掴んでみてください。
N数をご自身で調整して、「標本平均の平均」と「母平均」が一致していくプロセスを体感してみてください( ̄∇ ̄)
すると「標本平均の平均が5に近づいていく」プロセスと、「データが中心に集まり、尖っていく」プロセスがイメージしやすいかと思います。
特徴③中心極限定理は、母集団の正規分布を前提としていない
そして、最後の特徴ですが、これは言葉のままですね。
つまり、母集団が⇩こんな分布だろうが

標本平均の平均の分布は、⇩こう(赤線)なるし

あるいは、⇩こんな分布だろうが

標本平均の平均の分布は、⇩こう(赤線)なるわけです

「定理2の中心極限定理は母集団分布の形がどのような形(例えば一様分布、三角な分布etc)でも、そこからいくつかの標本を標本としてくりかえし無作為抽出すると、母集団分布の形がどのようなものであっても、正規分布になることが重要である」
(引用:読む統計学使う統計学, p156)
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
中心極限定理についての理解は深まったでしょうか?
最後に、今回の内容を振り返ってお別れです(^^)
- 中心極限定理とは、標本平均の分布が母集団よりもばらつきが小さく中心に集中した形になること
- 特徴①標本平均の平均が母集団の平均と一致する
- 特徴②データのばらつきが母集団よりも小さくなる
- 特徴③母集団の正規分布を前提としていない
ということなんですね〜
それではまた( ̄^ ̄)ゞ
参考
参考①公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード25 心理統計編
参考②読む統計学使う統計学


コメント