この記事では、「ウィスコンシンカード分類課題」についてまとめてあります(^^)
- ウィスコンシンカード課題ってなに?
- 論文読んだりしたけど、いまいちイメージができない
こんな疑問や悩みがある方は、ぜひご参考ください♪
結論~ウィスコンシンカード分類課題とは?~
結論から言うと、ウィスコンシンカード分類課題とは、「認知的柔軟性を測る課題」のことです。
認知的柔軟性とは,状況の変化に合わせて思考や行動を推移させる能力である(Hill, 2004a)。認知的柔軟性の代表的な課題はウィスコンシン・カード・ソーティング課題(以下,ウィスコンシン課題)である。
(引用:自閉スペクトラム症の認知機能―ASD特性を説明する理論にそって―,p477,左列,4-6行目)
ええ
わかります
あなたの気持ち

「さ~っぱり、わかんね」
ですよね?(笑)
ということで、実際に手を動かして体験的に学べるツールを用意しました(´-`)
ウィスコンシンカード分類課題を体験的に理解する
それが↓↓こちら(=゚ω゚)ノ
課題の説明
このテストは、認知的柔軟性と問題解決能力を測定する簡易版のカード分類課題です。
手順:
- 画面上部に1枚のカードが表示されます。
- 下部に表示される4枚のカードの中から、上部のカードと「同じルール」で分類されると思うカードを選択してください。
- 分類のルールは、「色」「形」「数」のいずれかです。
- 選択後、正誤のフィードバックが表示されます。
- 一定回数正解すると、分類ルールが自動的に変更されます。
注意: これは研究用の正式な検査ではなく、教育・体験用の簡易版です。
いかがでしたでしょうか?
だいぶ理解が深まったのではないでしょうか?
以上を踏まえて、引用の説明をよむとさらに理解が深まるかと思います(^^)
課題は図1のようにカードが配置され,下の位置には図形(4種類)×色(4色)×数(1 ~ 4個)の64種類のカードのいずれかが提示される。参加者は「図形」「色」「数」のいずれかの規則性にのっとってカードを分類していくのだが,どのような規則性かは知らされないので,分類後の正解か不正解かのフィードバックから規則性を見つけ出していくのである。この課題では正解がある一定回数続くと,規則性が予告なしに変更され,参加者はそれまでの規則性をあきらめて,再び規則性を探し出す必要が生じる。
(引用:自閉スペクトラム症の認知機能―ASD特性を説明する理論にそって―,p477,左列,6-17行目)
何回かやってみるとわかると思うのですが、規則が急に変わると「あれ?」ってなりますよね。
で、「あれ?」ってなった後に、修正を試みたことでしょう。
そして、新たな規則を見出す。
このプロセスが、認知的柔軟性ということになりますね。
ちなみに、この認知的柔軟性は、わかりやすく言い換えると「切り替え力」ということになりますが、この「切り替え力の弱さ」がどうやらASD者にはあるようで、それが「強いこだわり」という特性につながってしまっているようです。
ASD児者は,規則性を見つけ出すのが難しく,規則性が変わった後でも以前の規則性に固執してしまう間違いが多いことが報告されている(Leung & Zakzanis, 2014)。認知的柔軟性の成績は,社会性には関連しないが,反復行動に関連するという結果も得られてい る(D’Cruz, Ragozzino, Mosconi et al., 2013 ;Yerys, Wallace, Harrison et al., 2009)。このように行動を柔軟に変えることが困難なため,限定した興味と反復行動を生じると考えられている(Brunsdon & Happé, 2014)。これらの結果から,ASD児の明示されていない規則性を理解する苦手さ(もしかすると暗黙の了解の理解の苦手さにつながるかもしれない),融通の利きにくさなどの臨床症状が見えてくるだろう。
(引用:自閉スペクトラム症の認知機能―ASD特性を説明する理論にそって―,p477,左列,17-31行目)
この認知的機能について詳しく知りたい方は、追い記事していきますので、そちらをご参考ください♪
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
ウィスコンシンカード分類課題についての理解は深まったでしょうか?
最後に、本記事の内容をまとめてお別れです(^^)/
- ウィスコンシンカード分類課題とは、認知的柔軟性を測る課題のことである。
- 認知的柔軟性は、わかりやすくいうと「切り替え力」である。
- ASD者は、「切り替え力」の弱さがあり、それが結果として「こだわり」に繋がってると考えられている。
それではまた♪
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