【例題あり】標準化について(標準偏差・偏差・分散・標準得点・偏差値)

統計法
標準

※この記事は2018年4月に投稿したものです。

この記事では標準化についての僕の理解をまとめています。

標準偏差、偏差、分散、標準得点、偏差値について公式を含め解説してます。

最後に練習用の問題もあるので、挑戦してみてください(^ω^)

問題を解くことで理解が深まるはずです。

標準化(Standadization)とは?

平均値や標準偏差が異なる場合、それぞれの数値のもつ意味は異なってくるため、得点を単純比較することができない。そこで、平均値や、標準偏差が異なるデータを比較可能な状態にするために、平均値が0、標準偏差が1になるように変換する。

例えば、期末テストにおいて、英語のテストでが70点、国語のテストが50点だったとする。一見、英語のテストの方が成績が良かったように思える。しかし、平均点が英語80点、国語40だったとしたらどうだろうか?”英語は平均以下”であるが、”国語は平均以上”という結果になり、意味合いがだいぶ変わってくる。

そのため、数字の持つ意味合いを揃えるべく標準化する必要がある。そして、標準化されたテストのことを標準化検査と呼び、信頼性と妥当性が確保されている。つまり、それこそが標準検査の最大の特徴となる。

 標準化のために理解しておくべき用語

標準化は、平均から標準偏差いくつ分離れているか(標準得点)を求め、平均からの距離で比較を行うため、以下の用語を知っておく必要があります。

標準偏差(Standard Deviation)

標準偏差とは、得点のばらつき具合を示す値のこと。つまり、標準偏差の大小が、得点の散らばりの大小を表すということ。ちなみに、平均値±SDの範囲に全体の68.4%、平均値±2SDの間に全体の95%が含まれると言われている。

偏差(Deviation)

偏差とは、個々の得点と平均値の差のこと。式にすると以下のようになる。

  • 偏差=個人得点-平均点

個人得点とは、”自分のテストの点数”のことを意味します。なので、英語と算数で70点取ったとしても、平均点が異なれば以下のように偏差も異なります。故に、偏差の値が大きいほど成績は優れているということになります。

偏差

分散(Variance)

分散とは、データの散らばり具合を表す値のこと。

分散=偏差×偏差÷度数(データ数)。

ちなみに、√分散=SD、つまり、分散の平方根は標準偏差である。

標準得点(Standard Score)

標準得点は、(個人得点-平均値)÷SD(標準偏差)で求めることができる。

つまり、偏差÷SDということだ。

偏差値(Deviation Value)

偏差値はよりわかりやすく比較をするために、標準得点をさらに変換したもの。標準得点を10倍した値に50を加算したものである。計算式にすると以下の通り。

  • 偏差値=標準得点×10+50

例題

英語テストが50点、平均点が55点、標準偏差が5の場合、偏差、標準得点、偏差値はどのような値になるでしょうか?

解答

①偏差=得点-平均点なので、これに当てはめると 

50-55=-5となる。 

②標準得点=偏差÷SDなので、

-5÷5=-1となる。 

③偏差値=標準得点×10+50なので、 

-1×10+50=40となる。 

まとめると、

  • 偏差・・・-5
  • 標準得点・・・-1
  • 偏差値・・・40

が正解となる。

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