この記事は、「因子寄与とは何か」という疑問に答える内容になっています(^ω^)
因子寄与とは
因子寄与とは、ある因子が質問項目全体においいてどれだけ影響しているかを数値化したものだと言えます。
例えば、ある質問項目が12個あるアンケートを因子分析かけた結果、「因子A」と「因子B」の2つが抽出されたとします。因子寄与という数値は「因子A」と「因子B」のそれぞれに対して算出されますから、その数値から、「因子A」ないし「因子B」が12個の質問項目にどれだけ影響を与えいるかを把握することができます。
実際に、論文に掲載されている因子寄与を確認しよう
で、とりあえず、以下は僕が架空のデータとして作成したものをSPSSにかけて出力したものですが、赤枠で囲った部分が「因子寄与」に該当する数字です。
そして、この結果を論文に掲載する程で加工したものが以下です。
「因子寄与」が一体どの数値を言ってるのかその目で確かめてください。
つまり、上記例でいうと、因子寄与は次の2つが該当します。
- 因子Ⅰの因子寄与・・・3.39
- 因子Ⅱの因子寄与・・・3.01
この値が因子寄与です。
「因子I」は3.39だけ、「因子Ⅱ」は3.01だけ、12個の質問項目に影響を与えていることを意味します。
しかしながら、ここであなたは思ったことでしょう。
「『3.39』とか『3.01』がどれだけの影響力の強さなのかわかんなくね?」と・・・。
では、なぜにそんなことが起きるのかと言うと、それは最大値がよくわからないからです。
最大値が「10」なのか「100」なのかで影響力変わってくるでしょう?
因子寄与の最大値はどう考えればいいのか?
因子寄与の最大値がどのように決まるのかと言うと、「質問項目の数」だという理解をしておきましょう。
つまり、今回は「12」が因子寄与の最大値ということです。
因子寄与は、原則的に理論上最大値は質問項目の数になります(原則的と書いたのはそうでない場合があるということですが、それは2章で説明します)
(引用:誰も教えてくれなかった因子分析より)
※引用の具体的なページ番号などが知りたい方はこちら
ちなみに、今回の場合は「12」ということですが、これは全ての因子寄与の合算が最大で「12」ということです。因子ごとの因子寄与の最大値が「12」という意味ではありませんので注意してください。
このことを踏まえて、先ほどの結果をみるといかがしょうか?
「因子Ⅰ」と「因子Ⅱ」の影響力が少し見えてきましたよね?
- 因子Ⅰの因子寄与・・・3.39
- 因子Ⅱの因子寄与・・・3.01
しかし、それでもまだよくわからんという方がいるかもしれません。
そこで、この因子の影響力をもっとわかりやすく数値化してくれている代表値があります。
それが、「因子寄与率」です。
「因子寄与率」についてはこの記事では説明しませんので、気になる方は、参考書をたどってみてください。それではまた。
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