防衛機制とは?~できるだけわかりやすく、簡単に~

精神分析

この記事では、防衛機制について僕の理解をまとめています。

  • 防衛機制ってなに?いまいち、よくわからない
  • 具体的な防衛機制の例を知りたい

↑↑こんな疑問がある方はご覧ください。

結論~防衛機制とは?~

防衛機制とは、僕たち人間が、傷つくことから心を守るために行っている行為のことです。

 防衛機制とはフロイトが提唱した概念であり,感情や考えや記憶を無意識または意識的な心理操作によって,無意識下へ押しやったり歪めたりして欲求不満な状態を緩和,回避することで自らが傷つくのを防衛する人の機能である

引用:なぜ人は攻撃するのか──攻撃性と愛着スタイル及び防衛機制との関連──

※引用の具体的なページ番号などが知りたい方はこちら

とはいえ、これだけでは分からない方も多いと思いますので、具体例を見ていきたいと思います。

防衛機制を具体例から考える

防衛機制には、たくさんの種類がありますが、身近な例でいうと

「友達から馬鹿にされて、ゴミを蹴とばす」とか、「仕事で遅刻した理由を、電車が遅れていて(本当は寝坊)」などのようなことがあります。

つまり、防衛機制は、人間であれば誰でも使っている、心のバランスを保つための手段であると言えます。

しかしながら、同じような防衛機制が高頻度で用いられたり、生活のあらゆるところで用いられたり、極端に幼い行為として用いられると社会適応上問題になります。

同じ防衛機制が高頻度で用いられる

例えば、「遅刻した理由を、電車がおくれたから」というのは、一般的には「いいわけ」です。

そのため、それを、週に3回も4回もやっていると、まあ、問題になりますよね。

「電車がおくれたから」という言いわけは毎回使う人はいないにしても、

「交通事故で」「目覚ましがならなかったから」「子供が風邪で」のように色んな言い訳を並べ立てることはあるかもしれません。

すると、どうなるでしょう?

おそらく、信用がなくなりますし、お叱りも受けるでしょう。

ここで、自分自身を振り返ることができればいいでしょう。

しかし、それができない人は「私のせいじゃない」「私わるくなくね?」となります。

つまり、「何かのせいにする」という方法でしか心身のバランスを保てない状態になっているのです。

以下は、防衛機制の1つである「投影」につい手の説明です。

 自己のもつ否定的感情や観点を自己とは別個の外界に属するものとして知覚しようとすることによって内的葛藤を処理しようとする防衛機制

引用:防衛のアセスメント

※引用の具体的なページ番号などが知りたい方はこちら

生活のあらゆる場面で防衛機制が生じる

先ほどの例でいえば、仕事の場面についての話でした。

では、これがプライベートにまで及んでいるとしたらどうでしょう?

遅刻ぐらいなら許してくれる友達もいるかもしれません?

しかし、防衛機制は、その人の性格の1部です。

つまり、「何かのせいにする」という行為があらゆるところであらわれたらどうでしょう?

もはや一緒にいたくありませんよね?

なので、周りに人がいなくなります。

しかし、この人は「なんで私の周りには人がいないんだろう?」

と思うのです。

なぜか?

自分自身に目が向けられないからです。

当然、事態は一向によくなりません。

そしてこの人は思います「どうしたらいいかわからない」

そうやって、心身のバランスを保つためにやっていたことが、心身のバランスを崩すことにつながってしまうのだと考えられます。

防衛機制が極端に幼い

ちなみに、「何かのせいにする」という行為は、大人になってもやったりしますよね?

その表れ方や、場面は人それぞれかもしれませんが。

だから、まあ、そういう人の気持ちもわからなくはありません。

ですが、中には「大人になってそれをやったらまずいだろう」ということをしてしまう人もいます。

例えば「発狂する」とか「泣き叫ぶ」とかそういうことですね。

これは、子供の場合でいうと「癇癪(かんしゃく)」にあたります。

電車に乗っていると子どもが「だっこして」とか「座りたい」とかいって、泣きわめていることありますよね?

あれは、要求を通すためだったり、親の注目を得るための手段だったり色々ですが、あれを大人がやってたらたぶん、その車両だけ人が少なくなります(笑)

個人がどのような防衛を用いるかは、さまざまな要因による。たとえば乳幼児のなかには、何らかのフラストレーション状況に対して、感情をむき出しにし行動で示す傾向のある子もいれば、感情を外に表現せずにだまりこんでしまったりひいては眠りこんでしまう子もいる。前者は行動化という防衛の、後者は引きこもりとのという防衛の原型と考えられる。

引用:パーソナリティ・アセスメントにおける防衛機制の再検討

※引用の具体的なページ番号などが知りたい方はこちら

とはいえ、そんなことをする人は稀ですが、そういった「極端に幼い行為」が、特定の人間関係においてあらわれる人がいます。

そうなってくると、やはり問題なわけですが、自分では「どうしたらいいかわからない」ということで、心のバランスをしてしまったりするようです。

くり返しになりますが、「何かのせいにする」のも「発狂する」のも、自分の心身のバランスを保つためにしています。

つまり、それこそが「防衛機制」なのです。

まとめ

それでは、最後に、本記事の内容を振り返っておわかれです(^ω^)

  • 防衛機制とは、人間が、傷つくことから心を守るために行っている行為のこと
  • 防衛機制は誰でも行っているが、同じ機制を使いすぎたり、あらゆる場面で使ったり、幼すぎたりすると心のバランスをかえって崩すことになる

ということです。

それではまた(^^ゞ

引用文献

  1. なぜ人は攻撃するのか──攻撃性と愛着スタイル及び防衛機制との関連──
  2. 防衛のアセスメント
  3. パーソナリティ・アセスメントにおける防衛機制の再検討

臨床心理士資格試験でも「防衛機制」は出題されています

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