強化スケジュールとは~わかりやすく日常例も踏まえて~

応用行動分析

クリタマ勉強部屋の管理人です。

↓↓こんな疑問やニーズがある方はぜひお読みください(^^ゞ

  • 強化スケジュールってなに?
  • 強化スケジュールの具体例を知りたい
  • 連続強化と部分強化の違いをしりたい

応用行動分析を用いて発達障害者を支援する場合、この強化スケジュールをうまく活用することが肝になります。ただ、強化スケジュールは、大変わかりづらい概念となっているためよく理解した上で実践していく必要があります。

強化スケジュールとは

強化スケジュールとは、強化子を与えるタイミングを操作することによって、標的行動の生起頻度をコントロールする手法のことです。

強化スケジュールを用いる最大の魅力は、

行動の生起頻度を維持するためには、必ずしも毎回強化子を与える必要はないという事です。

これに尽きます。

連続強化スケジュールと間欠(部分)強化スケジュール

強化スケジュールは、大きく”連続強化”と”間欠(部分)強化”の2つに分類されます。

言ってしまえば、

連続強化スケジュールでは、反応ないし時間に応じて一定のリズムに沿って強化します。一方、間欠強化(部分)スケジュールでは、毎回強化することはなく、不規則なリズムに沿って強化します。

これだけの違いです。

百聞は一見に如かずということで、こちらの動画で体感してください。

例えば・・・・

子供に算数のドリルをやらせたとしましょうで、そのドリルには10問の問題があります。この問題をやる度に、あなたが褒めるとしたらそれは連続強化ということになります。1つの反応のたびに、強化子が与えられるからです。

一定のリズムですよね?

一方、そのドリルの問題を子供が最初は2問といたらお菓子が与えられたが、次は6問といたらお菓子が与えられたとしましょう。これは、間欠(部分)強化です。なぜなら、反応が起きるたびに強化されてるわけではないからです。

不規則なリズムですよね?

まずは、リズムの違いで分類があるというポイントをおさえましょう。

反応回数に応じた強化スケジュール

更にそれらの概念は、標的となる”反応の回数”に応じて強化を操作する方法と、”時間”に応じて強化する方法に細分化されます。この分類も結構ポイントですね。

それを一目でわかるようにしたのが以下のイメージ。最初はよくわからないので、枝分かれの形だけ頭に入れて後続の説明を読めばよし。赤色の部分が連続強化、青が間欠強化です

kyoka-schedule

定率強化スケジュール(Fixed Ratio)

これは、連続強化スケジュールの一つです。定率強化スケジュール(Fixed Ratio※以下FR)一定数の反応が起きた後に強化子が与えられます。

例えば、FR5なら、標的反応が5回生じたら、強化子を与えるという意味です。

FRでは、ハトが高頻度で反応することを見出した。また、反応後に小休止が生じることもわかった。ファスターとスキナーは、FR2-FR400のスケジュールを調べたところ、強化に必要とされる反応数が大きいほど、反応率は高くなった。

引用:行動変容法入門より

※引用の具体的なページ番号などが知りたい方はこちら

変率強化スケジュール(Variable Ratio)

これは間欠(部分)強化スケジュールの一つです。変率強化スケジュール(Variable Ratio※以下FR)では、強化子の提示は反応数に依存しますが、強化に必要な反応数は、平均反応を基準に、毎回変わります。

例えば、VR3なら、平均して3回の反応ごとに強化子が与えらるということです。

つまり、全6回の全試行に対し、VR3でスケジュールを設定したとすると、全施行において強化子が与えられる回数は2回だし、15回の施行なら5回ということになる。従って、VRでは試行を平均設定数で割れば、与えられる強化子の数を割り出すことができます。

時間数に応じた強化スケジュール

続いては、時間数に応じた強化スケジュールについて解説します。

それが、間隔強化スケジュールのことで、一定時間が経過した後にだけ反応が強化される方式を言います。

そして間隔強化スケジュールには、定間隔スケジュールと変間隔スケジュールの2つがあります。

定間隔強化スケジュール(Fixed Interval、以下FI)

FIでは、強化子を与える時間間隔が固定され、常に一定になされます。

例えば、『FI10min』であれば、10分経過後の、最初の反応に対して強化がなされるという意味で、それ以前に反応が生じてもそれは強化しません。

変間隔強化スケジュール(Variable Interval,以下VI )

VIもFI同様に、一定時間経過後になされた最初の反応に対し、強化がなされます。ただし、時間間隔が変動する点でFIとは異なります。

例えば、 『VI10min』の場合、先ほどのように10分経過後に最初の反応に強化がなされることもあれば、5分後ないし15分後のこともあり平均すると10分に一度強化がなされるという意味になります。

動画で、ABAを学んでみませんか?

この記事を読んでABA(応用行動分析)に興味を持って頂けたのであれば、ぜひ以下の動画コンテンツも参考にしてみてください。より深い知識が学べます。それではまた。

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