この記事は
- サイバネティクスってなに?
- サイバネティクスの概要について知りたい!
- 家族療法でよく聞く、サイバネティクスという用語がよくわからない
- システム論とサイバネティクスってどういう関係があるの?
という疑問を持たれている方向けです(^ω^)
サイバネティクスとは
サイバネティクスは、「相互作用」とか「相互影響」に注目するという点を「システム論」にもたらした概念であると言えます。
サイバネティクスについても定義を確認しておきましょう。
吉川先生は
『動物と機械における制御と通信』という副題の中でウィナーが述べ始めた各化学の統合的な試みの指標でした
(引用:家族療法 システムズアプローチの<ものの見方>より)
と述べていますね。
これは、「家族システムの発達」のエントリーでも詳しく述べますが、生物体システムの形態維持と形態発生におけるポジティブフィードバックとネガティブフィードバックに関与しているのでしょう。
その理由として、サイバネティクスはサーモメータに例えられているのですが
システム内の緊張が高まればそれを下げ、緊張が下がれば上がるように働く自己制御のメカニズム
(引用:家族療法テキストブックより)
とか言われてることからも、システムが有する特徴ににおけるフィードバック機能に一致しています。
また、楢林先生によれば
サイバネティクスは、1948年にウィナーによって提唱された、機械と生物を問わずあらゆるシステムの間の通信と制御をテーマとして展開した情報を扱う数学の位置領域である。
(引用:家族療法テキストブックより)
ということです。
したがって、サイバネティクスは「相互作用」とか「相互影響」に注目していると考えられるのです。
ですから、システム論の中心的考え方には、サイバネティクスの考えも反映されているのですが、サイバネティクスとシステム論は実際に被り部分の多い領域なようで、現在はされらを総称して「システム・サイバネティクス」と呼ばれるようです。
参考文献
最後にこのエントリーを作成するにあたり、お世話になった文献を紹介させてもらいます。
↑↑こちらは「システム」の概要や用語についてわかりやすく書かれています。
文章もわかりやすいです。コンパクトなので。
↑↑こちらの書籍はタイトルの通り、「家族療法」を解説する過程で各用語や視点について述べているという構成になっています。
概念説明なども大変わかりやすく、「家族療法」という意味では網羅されているのですが、A4サイズ、ハードカバー、冊子も分厚いため持ち運びが不便です。
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