【図解】ケース・フォーミュレーションとは~わかりやすく、具体例も交えて~

臨床心理査定

この記事は、以下のような疑問に答える記事になっています(^ω^)

  • ケースフォーミュレーションってなに?
  • アセスメントってなに?

知識水準としては、大学院1年生ぐらいの方向けです。

僕がレポート書く際にまとめた記事なので(^-^;

ケースフォーミュレーションとは

まずは、ケースフォーミュレーションの定義を確認しておきます。

ある書籍によれば、

 ケースフォーミュレーション(Case Formulation : 以下CF)とは、クライエント個々人の問題がなぜ生じたのか、問題はどのように変化しているのか、問題が消失せずに続いているのはなぜか、問題を改善するためにはどのような介入が必要かといったことに関する仮説を立て、介入に反映させることです。

(引用:よくわかる臨床心理学,p42)

とのことです。

しかし、臨床心理学に対して少し知識のある方なら僕と同じ疑問を持たれたのではないだろうか。

それってアセスメントのことでは?と。

それもそのはず。これはどうやら、認知行動療法を用いる際に使われるアセスメントの呼称のようです。(※そうじゃないと豪語する人もいます

また、その根拠をネット情報にするわけではないですが、”ケースフォーミュレーション”と検索エンジンに打ち込んでみるとそのことがよくわかるので試してほしいです。

ケースフォーミューレーションとアセスメントの比較

そこで、別の書籍にも目を通してみたのですが、ケースフォーミュレーションを理解すべく、手がかりとなる文言を見つけました。

ケースフォーミュレーションとアセスメントは、前者は仮説生成としてのプロセス、後者は情報の収集・分析のプロセスとして、しばしば概念的に区別される。しかし臨床心理実践に即して考えるならば、両者は互いに重なり合い、分かちがたいものである。

(引用:実践心理アセスメント,p16)

なるほど・・・・・・

よくわかりませんね。なにやら哲学的な匂いがするので、行動療法派と精神分析派を取りまとめる偉い方に是非とも止揚して欲しいです。

とまあ、その話は優しく横に置いておき、もう少し続きを読む。

したがって、アセスメントのプロセスに仮説生成以降の段階までを包含することも、逆に、後述するようにケースフォーミュレーションのプロセスの一段階としてアセスメントを組み入れることもある。

(引用:実践心理アセスメント,p17)

なるほど、こちらの方が理解しやすい表現に感じる。ベン図にすると下の事例①の様に、ケースフォーミュレーションの一部にアセスメントが含まれる場合もあれば、その逆もあるってことですよね。

アセスメントとケースフォーミュレーション

ただ、この違いを本気で理解するためには、このそれぞれのパターンの具体例を知る必要があるので、今回はアセスメントとの比較はここまでにしておきます。

なぜなら、面倒くさいから。

ケースフォーミュレーションの基本姿勢

最後にケースフォーミュレーションの基本姿勢について踏み込んでおきます。慶成会老年学研究所の松澤先生は、次の様に述べていますね。

既存の理論を一方的に当てはめて解釈しようとしたり、病名を始めとする何らかの「ラベル」を貼って理解したような気になったりすることは協働的な仮説生成からほど遠く、ケースフォーミュレーションの対極にある姿勢である。

(引用:実践心理アセスメント,p16)

この文章はアンチ精神分析的ニュアンスが含まれているので、自分のお世話になってる先生が精神分析を専門とする場合、くれぐれも注意して欲しいというよなことを昔誰かに言われました。

特に、”協働的な”という表現はまさしくCBTのスタンスなのでしょう。

セラピストとクライエントが一緒になって仮説を生成するという点が強調されてます。

精神分析は上下関係なのでっていう話でした。

また、下山先生は

CFの考え方で強調されるのは、「個別性」と「仮説の生成・検証」です。CFでは、クライエント一人一人の問題や状態を個別に捉え、オーダーメイドの介入計画作成を目指します。

(引用:よくわかる臨床心理学,p42)

個別性をとにかく訴えてますが

逆に、「個別性じゃない場合ってどんな場合なの?」

と聞きたいです。

その下山先生の動画がYou Tubeにアップされているので、興味がある方は理解促進のために観ておくと良いかもしれませんね。※下山信者ではありません

それではまた(^^ゞ

Twitterでの引用

最後に、Twitterで引用してもらったものを紹介しておきますね(^-^;

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