この記事では、レパートリーグリッド法を理論と実技に分けてご紹介します。
どうやらマーケティングの調査法としても使われていそうですが、この記事では「心理学研究技法」という位置付けで取り扱ってますので、そこんとこよろしくどうぞ。
レパートリーグリッド法とは
百聞は一見にしかず。まずはこちらの動画をご覧ください。
以上をご覧いただくと以下の説明も少しはわかるかもしれません。
レパートリー・グリッドの目的は、それがどんなものであれ、その人が関心を持っているものについて、それを現在どう理解しているか照らし出すことである。
(引用:質的心理学研究法入門 リフレキイビティの視点,p97より)
レパートリーグリッド法の背景にある理論
ちなみに、このレパートリーグリッド法は、「パーソナルコンストラクト心理学」を基盤としている。先ほどの動画で体験を積んだ後に、以下の引用文を読んでいただくとレパートリーグリッドについてより深い理解に繋がると思われる。
両極をもつ価値観の中からコンストラクトは意味を獲得していく。類似点は相違点という文脈のなかでだけ理解されるのである。コンストラクトは非常に個別的で個人的に理解されうるものである。たとえば、ある2人の人が「親しい」というコンストラクトを用いても、それぞれが経験している事実は異なっていることがある。つまり一方にとっては「親しい」の対極が「あまり親しくない」であり、他方にとっては「親しい」の対極が「敵意がある」ということもある。ひとつの極の対極にあるものが理論的なものである場合もあるし、独特なものの場合もある。こうして私たちの現在のコンストラクト・システムは私たちの現実を枠づけるが、そこには明らかで適切な側面もあれば、あいまいな面もある。それが私たちのコンストラクションなのであり、その意味は私たちの推量したものであるということを忘れてはならない。
(引用:質的心理学研究法入門 リフレキイビティの視点,p95より)
参考書
①質的心理学研究法入門〜リフレキシビティの視点〜
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