臨床心理士資格試験~ロールシャッハ・テスト①~

試験対策

この記事は、臨床心理士資格試験の1次試験の対策ページです。

今回は「ロールシャッハ・テスト」に関する問題を取り上げています。

出題のポイント

 「ロールシャッハ・テスト」に関する問題は、臨床心理士資格試験においては、どのように出題されるのでしょうか?過去問の傾向を見ると、以下のポイントはおさえておきたいところです。

  1. 尺度と測定指標
  2. 施行方法について~座り方~
  3. 施行方法について~反応時間~
  4. 反応内容からわかること
  5. 図版の特性を理解した解釈
  6. Dd反応の割合
  7. 形態水準についての解釈
  8. 形態水準の意味
  9. CP反応の解釈
  10. 現実検討能力の解釈
  11. ΣF+%の平均範囲
  12. F+%の平均
  13. 感情・情緒面の解釈
  14. FC反応
  15. 一般成人のFC:CF+Cの比
  16. 比率スコアの理解
  17. W:Mの比率
  18. W:Dの比率
  19. ロールシャッハの主著と体験型
  20. 体験型の指標
  21. 抑うつ指標(FC+CF+C : Fc+c+C’)
  22. 把握型と特殊スコア

尺度と測定指標

ロールシャッハ・テストに関する用語と人物の適切な組み合わせを答えよ

【尺度】
①修正BRS  
②RPRS
③SCZI
④organic sign
⑤Defense Scale

【測定指標】
(A)自我の強さ
(B)人格障害の査定
(C)分裂病指標
(D)脳の器質障害の有無
(E)適応状態の概要を把握

問題~施行方法~

施行方法にまつわる問題です。

問題①~座り方~

 ロールシャッハ・テストにおいて、包括システムでは施行時に具体的な座り方の定めはないが、片口法においては、横並びに座るのが基本である。

問題②~反応時間~

◆ロールシャッハ・テストを実施する際に、反応時間を計測するのはどちらか。

①包括システム ②片口法

問題~反応内容からわかること~

「反応内容」は、紋切り型(ステレオタイプ)の思考の程度を表していると言える。

問題~図版の特性を理解した解釈~

◆Aさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、結果が一部得られた。ここから言えることとして、適切なものはどれか?

【Aさんのスコア】

R=23、I〜Ⅶ図版の反応数=各2、Ⅷ・Ⅸ・Ⅹ図版の反応数=各3

①Aさんは、情緒的刺激に消極的・回避的である。

② Aさんは、情緒的刺激に積極的・接近的である。

問題~Dd反応の割合~

一般成人のロールシャッハ・テスト結果として適切なものを選べ

①Dd%=30
②Dd%=8%

問題~動物運動反応の読み取り~

◆Cさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、一部結果が得られた。このスコアから言えることとして以下の内容が適切か否か答えよ。

【Cさんのスコア】
R=21,W%=60,M=2,P=3

【このスコアから言えること】
動物運動反応の比率は平均程度である。

問題~形態水準についての解釈~

 ◆Aさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、一部結果が得られた。ここから言えることとして、適切なものはどれか?

【Aさんのスコア】

各図版の形態水準、I〜Ⅶ→片口法では全て「±」、包括システムでは全て「o」、Ⅱ・Ⅲ→片口法では全て「−」、包括システムでは全て「u」

①Aさんは、怒りや強い感情を誘発する場面において、認知の適切さが低下する。

② Aさんは、怒りや強い感情を誘発する場面において、認知の適切さが向上する。

③ Aさんの認知は、全体的に適切である。

④Aさんの認知は、全体的に不適切である。

問題~形態水準の意味~

「形態水準」は、情緒統制の強さを表している。

問題~CP反応の解釈~

◆Aさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、結果が一部得られたここから言えることとして、適切なものはどれか?

【Aさんのスコア】

I 「黄金のチョチョ」

Ⅶ「たくさんの白い雲が並んでる」

①Aさんは、主観的で自分に都合の悪いことは否認的である。

②Aさんは、客観的で自分に都合の悪いことにも肯定的である。

問題~現実検討能力の解釈~

 W%は、現実検討能力の指標であり、知能の評価に際して有力な手がかりと考えられる。

問題~ΣF+%の平均範囲~

ΣF+%=75(包括システムではX+%=70)の場合、現実吟味力は平均の範囲内であると言える。

問題~F+%の平均~

一般成人のロールシャッハ・テスト結果として適切なものを選べ

①F+%=80
②F+%=50

問題~感情・情緒面の解釈~

混合反応は、感情・情緒面(情緒の制御など)についての解釈に役立つ。

問題~FC反応~

FC反応は、情緒の発達に伴って減少する傾向がある。

問題~FC:CF+Cの比~

 ◆Bさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、一部結果が得られた。ここから言えることとして、適切なものはどれか?

【Bさんのスコア】

FC:CF+C=4:1

①Bさんの色彩反応の質は、感情統制力が高いことを示している。
②Bさんの色彩反応の質は、感情統制力が低いことを示している。

問題~一般成人のFC:CF+Cの比~

一般成人のロールシャッハ・テスト結果として適切なものを選べ

①FC<CF+C

②FC>CF+C

問題~感情表現の豊かさ~

 Cさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、一部結果が得られた。このスコアから言えることを選択肢から選べ。

【Cさんのスコア】
M:ΣC=4:0,
FM+m : Fc+cF+c+FC’+C’F+C’+c+C’=4:2(mとcは0)
ΣF%=100%

【上記スコアから言えること】
①感情表現は、豊かである。
②感情表現が豊かであるとはいえない。

問題~比率スコアの理解~

◆次の反応の比率のうち、「体験型」とよばれ、解釈の際に重視される指標はどれか。

①W:M

②M:ΣC

③FC:CF+C

問題~W:Mの比率~

 ◆Bさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、一部結果が得られた。ここから言えることとして、適切なものはどれか?

【Bさんのスコア】

W:M=20:3

①Bさんには、自分の的能力以上のことを試みようとする傾向がある。

②Bさんには、自分の能力に見合った試みをする傾向がある。

問題~W:Dの比率~

 ◆Bさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、一部結果が得られた。ここから言えることとして、適切なものはどれか?

【Bさんのスコア】

W:D=20:5

①Bさんは、物事を具体的に処理する能力が高い

②Bさんには、物事を抽象的に処理する能力が高い

問題~体験型(M:ΣCの比率)の解釈~

体験型に関する問題です。

問題~ロールシャッハの主著と体験型~

ロールシャッハは、「体験型」を重視し、主著「精神力動論」の中でそのことを記述している。

問題~抑うつ指標(FC+CF+C : Fc+c+C’)~

 ◆Bさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、一部結果が得られた。この結果から心理士が行った解釈の正誤を答えよ。

【Bさんのスコア】

FM+m:Fc+c+C’=9:10

FC:CF+C= 1:4

①Bさんは、抑うつ気分が強い

②Bさんは、抑うつ気分が強いわけではないが、今後心配である。

③Bさんには、抑うつ気分の心配はない。

特殊スコアについて

特殊スコアの入った問題です。

把握型と特殊スコア

 Eさんに施行したロールシャッハ・テストから以下のように、
一部結果が得られた。このスコアから言えることを選択肢から選べ。

【Eさんのスコア】
反応数=21, W:D:Dd=3(14%):15(71%):3(14%)
Ddのいくつかはdrである。
F%=62%,ΣF%=100%,F+%=70%,ΣF+%=67%で、「F-」はなし。

【上記スコアから言えること】
①Eさんは、物事の総合的把握ができる。
②Eさんは、物事を部分的に把握する傾向がある。
③Eさんには、物事を特異的にみるスコアがある。
④Eさんは、物事を常識的にみるスコアがある。

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