こんにちは。
クリタマ です。
こちらの記事では、MMPI(ミネソタ多面的人格目録)とYG(矢田部ーギルフォード)性格検査についてまとめてます。
⬇︎こちらに該当する方は、ぜひお読みください。
- 臨床心理士指定大学院の受験を考えている大学4年生
- 臨床心理士資格試験の受験を控えている大学院修了生
- 大学院でレポートを提出ないし、発表のためにレジュメを作らないといけない大学院生
MMPIとYG性格検査の違い
まずは、結論ですが、そもそも全く違うものです。
共通しているのは、「性格検査」であるという点と、「質問紙法」であるということぐらいでしょうか。
ですので、この2つの検査は別物と捉えて学習を進めましょう。
ただ、強いて挙げるなら、MMPIは人格論に基づいた検査ではなく、YG検査は性格特性論に基づいているという点でしょうか。
それ以外の違いについても⬇︎表にしておきました。
この辺りは臨床心理士資格試験においても問われる部分なのでおさえておいたほうが良さそうです。
とはいえ、基本的に違う検査なので、それぞれ違ったテストとして捉えた上で学習を進めて行くのが良いと思われます。
MMPIとは
MMPIは、Minnesota Multiphasic Personality Inventoryの略称であり、ハザウェイとマッキンレイによって開発された質問紙法による性格検査です。
MMPIのおさえておきたい特徴は⬇︎こちらです。
- 健常人と精神病患者の間に有意差があった質問項目で構成されている
- 質問項目は特定の人格論ではなく、臨床上の経験的妥当性に基づいている
- 精神医学的な診断を下すための客観的検査として開発された
- 質問は全部で550項目あり、臨床尺度10個、妥当性尺度4個で構成されている
- 「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3件法で答える。
具体的には、「私は事務関係の仕事が好きだ」、「初対面で話しかけられることが多い」などの550の文章があり、回答者は、それぞれに”あてはまる”、”当てはまらない”を回答していく検査です。
MMPIについてもっと詳しく知りたい方は⬇︎こちら
YG性格検査とは
YG性格検査とは、矢田部ーギルフォード性格検査の略称であり、ギルフォードが開発した性格検査を、矢田部達郎が日本人向けに標準化した性格検査であることからこのよう呼ばれているようです。
※「翻訳」ではなく「標準化」というところが臨床心理士資格試験ではポイント
YG性格検査のおさえておきたい特徴は⬇︎こちらです。
- 基盤となる理論は性格特性論である
- 質問は全部で120項目あり、12の尺度からなる
- 12の尺度は6つの因子(グループ)に分類される
- 結果の解釈は類型論を基盤とし、5つ累計がある
- 虚偽尺度がないため、信頼性に疑問がある
- 「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3件法で答える
YG性格検査について、もっと詳しく勉強したい方は⬇︎こちら
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
それでは、今回の記事の内容をまとめてお別れです。
- MMPIとYG性格検査は基本的に別物である
- そのため、おさえておくべき違いは理論背景、質問項目、虚偽尺度の有無の3つ
- MMPIは、経験に基づき、YG検査は人格特性論に基づいている
- MMPIの質問項目は550、YG検査の質問項目は120
- MMPIは、妥当性尺度が4つあり、YG検査は妥当性尺度がない
それではまた。
参考書
最後に、この記事を書くにあたってお世話になった書籍をご紹介します。
①臨床心理アセスメント
②心理検査法入門
③臨床現場のための心理検査入門
④心理系大学院入試&臨床心理士試験のための心理学標準テキスト’21~’22年版
⑤臨床心理士指定大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編
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