この記事は次のような方に向けて学習メモとして残しています。
- これから臨床心理士・公認心理師の指定大学院を目指す受験生
- 臨床心理士の資格試験を受験する大学院修了生
そのため、こちらの記事では、YG性格検査の簡単な概要のみをまとめています。
YG性格検査とは?〜簡単な概要まとめ〜
矢田部-ギルフォード性格検査は,ギルフォードらが考案した3つのパーソナリティ検査に基づき,矢田部達郎らによって日本人向けに標準化された心理検査の1つです。
YG性格検査の特徴は以下の通りです。
- 基盤となる理論は、特製論であるが、結果の解釈については、類型論に基づいている。
- 120の質問項目と12の尺度から構成されている。(つまり、12の性格特性がわかる)
- 「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3件法で答える。
- MMPIのように、妥当性尺度がない。そのため、回答の歪みを判断できない。
- 虚偽尺度がなく信頼性に疑問がある。
- 1つの尺度につき、10の質問項目がある。
YG性格検査の尺度構成について
YG性格検査は、12の性格特性(尺度)を120の質問から測定しますが、12の性格特性は、さらに6つの因子にまとめられています。
この12の性格特性と6因子については表にまとめたので以下をご参考ください。
YG性格検査における性格の5類型
YG性格検査はでは、最終的に質問項目を以下のように得点化します。
- 「はい」⇨2点
- 「どちらでもない」⇨1点
- 「いいえ」⇨0点
その上で、それぞれの点数を加算し、プロフィールを描く、以下のように類型します。
A類 平均型:すべてのパーソナリティ特性について、平均的、調和的であり、適応している。
B類 不安定積極型:活動的、外向的な人である。やや情緒的に不安定なところがあり、対人関係の面で問題を起こすこともある。
C類 安定消極型;おとなしく、もの静かな人である。やや消極的で内向的なところもある。リーダーとして他人を引っ張っていく力は弱い
D類 安定積極型:情緒的に安定し、活動的である。社会適応もよい。リーダーに向いた性格とされる。
E類 不安定消極型:内向的・引っ込み思案で、情緒的に不安定なところがある。しかし、自分自身の内面は趣味や教養で充実していることが多い。
(引用:臨床現場のための心理検査入門,pp33-34)
また、それぞれの類型はプロフィール上ですと次のような特徴があります。
- A類・・・中心寄りのプロフィール
- B類・・・右寄りのプロフィール
- C類・・・左寄りのプロフィール
- D類・・・右下がりのプロフィール
- E類・・・左下りのプロフィール
信頼性と妥当性が確保されているかどうかはさておき、質問に対して3件法で答えるという形式はそのままなので、ネットの簡易版をちょっと試しおくのも良いかもしれませんよ。
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よろしければご参考ください(^_^)
参考書
最後に、こちらの記事を書くにあたってお世話になった参考書をご紹介します。
①心理検査法入門 正確な診断と評価のために
②臨床現場のための心理検査入門
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