心理検査の概要については、過去記事に残しているが、今回は、性格検査のより具体的な部分を、投影法、質問紙法、作業検査法の”違い”という部分から掘り下げていこうと思う。画像の赤枠部分ですね。
投影法、質問紙法、作業検査法の違い
まずは結論ファーストで、それぞれの違いを表にまとめました。
質問紙法
質問紙法は、あらかじめ定められた質問項目に回答してらうことにより、データを得る方法のこと。長所には、集団実施が行いやすいことと、客観的に測定でき統計的な解析が可能である点が挙げられる。短所は、回答バイアスが生じやすく、無意識的な側面が測定できないこと。代表例には、ハザウェイとマッキンレイにより開発されたMMPIがある。このテストは、健常人と精神病患者の間で有意差のある550の質問項目から構成されている。
投影法
投影法は、多義的で曖昧な刺激を提示しそこから得られる反応から個人の性格特性を把握しようとする手法。長所は、無意識的な側面を測定できる点。短所は、集団実施が困難かつ、結果の解釈に主観が入りやすい点などが挙げられる。代表例には、主題統覚検査があり、一枚の絵から物語を作ってもらう方法。
作業検査法
作業検査法は、簡単な作業を行わせて、その結果から性格特性を捉える方法である。長所は、言語能力の依存が少なく、回答の歪みも生じにくい点。短所は、得られる情報が多くなく点があげられる。代表例には、内田クレペリン作業検査がある。1桁の連続加算作業を、内田勇三郎が改良してできた日本独自の作業検査。
具体的な検査法
これらの検査をさらに細かく分類すると、全体像は次の様になる。
質問紙法と、投影法に関しては、別記事に残しているため、リンク先を参照してほしい。ただし、作業検査法については、過去記事がないためこちらに詳細を残しておく。
作業検査法
作業検査法とは、被検査者に簡単な作業を行わせて、その作業結果から性格特性を捉える方法。代表例に、内田クレペリン精神作業検査がある。作業検査法は、言語能力の依存が少なく、回答の歪みも生じにくいが、得られる情報はさほど多くなく、被検査者の一側面を把握するにすぎない。そのため、テストバッテリーの1つとして用いることが多い。
内田クレペリン作業検査
クレペリンが研究した1桁の連続加算作業を、内田勇三郎が改良してできた日本独自の作業検査。作業に性格が反映されると考えたのはクレペリンだが、検査手続きを開発したのは内田である。実施や結果の整理が容易かつ集団でも実施が可能な反面、作業が単調で、被検査者に苦痛を与えかねないという欠点がある。
ベンダーゲシュタルトテスト
ベンダーが開発した、作業検査法の1つ。図形9つを1つずつ提示し、時間制限を設けずに模写させる手法で、図形はゲシュタルト心理学の創始者であるウェルトハイマーによるもの。描写の正確さ、線の乱れに注目し、脳機能の障害を査定する。人格の成熟度、知的側面の遅れなどを判断することもある。
Twitterでのコメント
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— 野口卓也/作業療法士 (@Takuya_530822) April 28, 2022
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— TATSUYA (@tatsuya92414853) February 1, 2020
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