【論述対策・500文字】行動療法と精神分析的心理療法と来談者中心療法

大学院受験

※この記事は2018年に書いたものです。

以下は、心理系大学院受験の論述対策として、題目ごとに500文字程度にまとめたものです。

今回のテーマは、「行動療法と精神分析的心理療法と来談者中心療法」についてです。

代表的な心理療法とされているものの中から、3つ以上を選び、その理論と方法について述べなさい(495)

ここでは、精神分析療法、行動療法、来談者中心療法について述べる。

 第一に、精神分析的心理療法は、精神分析の祖であるフロイトが考案した心理療法である。精神分析的心理療法では、問題行動は、個人が受け入れることができない葛藤や欲求を無意識に抑圧することで生じると考える。そのため、夢分析や自由連想法によってそれらを意識化することで、問題行動が改善すると考える。

 第二に、行動療法は、ウォルピやアイゼンクらによって考案された心理療法である。行動療法では、問題行動の原因を誤った学習の結果であると考える。そのため、不適切な学習を消去し、適切な行動を学習することで問題行動は改善すると考える。具体的な方法には、系統的脱感作法やトークンエコノミー法、暴露法などが挙げられる。

 第三に、来談者中心療法がある。これは、ロジャースにより考案された非指示的な技法を特徴とする心理療法である。この心理療法において、クライエントは経験と自己像が不一致な状態にあるとされるが、適切な態度を備えるセラピストとの関係により、自己一致に向かうとされる。具体的には、無条件の肯定的配慮、共感的理解、自己一致の3つが挙げられる。

※この記事は2018年に書いたものです。

以下は、心理系大学院受験の論述対策として、題目ごとに500文字程度にまとめたものです。

今回のテーマは「行動療法と精神分析的心理療法」についてです。

行動療法(485文字) 

 行動療法とは、心理的問題に対する技法として、スキナー、ウォルピ、アイゼンクらによって体系化された心理療法の1つ。行動療法では、問題行動を誤った学習によるもの、あるいは、適切な学習がなされなかったものとみなし、不適切な学習の消去と適切な学習の獲得を目指す。 

 また、行動療法は、以下の様な特徴を有する。第一に、動物を用いた観察や実験を通して構築されてきた学習理論を基盤とする。第二に、無意識などの観察することのできない概念を仮定せず、客観的に観察可能な行動に焦点を当てる。第三に、症状の除去や行動の変容を目標にし、人格の変容を直接の目標としない。第四に、効果が認められない場合は、仮説か方法の間違いであると判断する。

 ここで言う”学習”とは、経験に基づく行動の比較的永続的な変容をさし、行動とは、生体と環境との交互作用で生じる全ての反応をさす。そのため、思考や感情など内面的な過程も含まれることがある。

 行動療法には、新行動SR仲介理論モデル、応用行動分析モデル、社会学習理論モデル、認知行動療法モデルといった4大モデルが存在し、これらが行動療法の学習理論を支える基盤となっている。 

精神分析的心理療法(493文字)

 精神分析的心理療法は、フロイトの提唱した精神分析学を基盤とする様々な治療理論の総称である。精神分析的心理療法において、精神障害は、個人の過去にその原因があるとみなす。発達上の問題によって自我が未成熟な状態にあり、一方で、無意識下のイドや超自我がトラウマなどを背負うことで肥大化していると、自我は現実社会からの要求とイド・超自我の衝動が、現実的に解決できなくなるとされる。その時、自我は不適応的な防衛機制を働かせ、自我を防衛しようとする。この防衛反応が精神障害だと考えるので、それを解消するためには、無意識を探って解釈投与することにより、発達上の問題を解決して自我を成長させ無意識の力動を発散してイドや超自我を弱体化されれば良いとされる。そして、そのために用いられる具体的な技法が、自由連想法や夢分析などである。

 また、精神分析的心理療法は、根源的な問題を解消できる根本治療であり、永続的な効果を見込むことができる。ただし、背景の理論が科学的ではなく、治療期間も長期化しがちなので、カウンセリングを続けても効果がない時などは特に、その方法で治療できる保証は得られないと行ったリスクもある。

精神分析的心理療法と行動療法の治療理論をそれぞれ説明した上で、各治療法の有効性と問題点について説明せよ。(514)

 精神分析的心理療法とは、フロイトが考案した心理療法で、問題行動の原因を、個人が受け入れられない欲望や葛藤を無意識に抑圧した結果によるものだと考える。そのため、抑圧されたトラウマを自由連想法や夢分析により意識化することで、問題行動は改善すると考える。

 一方、行動療法は、ウォルピ、アイゼンク、スキナーらによって開発された心理療法で、問題行動の原因を誤った学習の結果であると考える。そのため、不適切な学習を消去し、適切な行動を学習することで、問題行動は改善すると考える。

 両者には、それぞれ長所と問題点がある。まず、精神分析的心理療法は根源的な問題を解消できる根本的治療であり、永続的な効果を見込むことができる。ただ、背景の理論が科学的ではなく、治療期間も長期化しがちなので、カウンセリングを続けても効果が得られる保証はない。

 一方、行動療法は、背景の理論が化学的で効果の高さも実証されている。治療期間も他の療法と比べて短期間であることが多い。ただ、行動療法は対症療法であり、根本的な問題の解消にはつながらず、再発などの可能性もある。

 以上の様に、どちらも一長一短なので、クライエントの主訴や症状に合わせ使い分けることが重要である。

代表的な心理療法とされているものの中から、3つ以上を選び、その理論と方法について述べなさい(495)

ここでは、精神分析療法、行動療法、来談者中心療法について述べる。

 第一に、精神分析的心理療法は、精神分析の祖であるフロイトが考案した心理療法である。精神分析的心理療法では、問題行動は、個人が受け入れることができない葛藤や欲求を無意識に抑圧することで生じると考える。そのため、夢分析や自由連想法によってそれらを意識化することで、問題行動が改善すると考える。

 第二に、行動療法は、ウォルピやアイゼンクらによって考案された心理療法である。行動療法では、問題行動の原因を誤った学習の結果であると考える。そのため、不適切な学習を消去し、適切な行動を学習することで問題行動は改善すると考える。具体的な方法には、系統的脱感作法やトークンエコノミー法、暴露法などが挙げられる。

 第三に、来談者中心療法がある。これは、ロジャースにより考案された非指示的な技法を特徴とする心理療法である。この心理療法において、クライエントは経験と自己像が不一致な状態にあるとされるが、適切な態度を備えるセラピストとの関係により、自己一致に向かうとされる。具体的には、無条件の肯定的配慮、共感的理解、自己一致の3つが挙げられる。

マズローが提唱した人間性心理学とロジャースの来談者中心療法について、両者の関係性および特徴を説明しなさい(498)

 人間性心理学とは、人間を”心ー体ースピリット”の分かち難い一つの全体とみる心理学の一潮流であり、マズローにより提唱された。マズローは、人間性心理学を行動主義、精神分析に対する第三の潮流として位置付けている。人間心理学は、この自分自身が今いかに在るかをありのままを捉えようとする実存主義および、既存の学問や概念を通して人間を捉えようとするのではなく、その個別性から本質を捉えようとする現象学的アプローチを特徴としている。

 一方、来談者中心療法は、ロジャースが考案した非指示的な技法を特徴とする心理療法のことをいう。来談者中心療法は、クライエントの自己概念と経験を一致させることで、自己実現を目的とする。ロジャーズは、そのためにはカウンセラーの態度が重要であるとし、無条件の肯定的配慮、共感的理解、自己一致の3つが必要だと述べた。

 来談者中心療法では、その人の行動やその意味に接近しようとするとき、”クライエントがどのように感じているのか”という個別性を、”ありのまま”捉えようとする点で、現象学的・実存的なアプローチを含んでおり、人間性心理学の考えを反映して発展した心理療法であると言える。

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以下のテーマについてそれぞれ500文字程度でまとめてます。

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カウンセリングの枠組みと治療構造について

子どもの心理療法と母子並行面接について

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