※この記事は2018年に書いたものです。
以下は、心理系大学院受験の論述対策として、題目ごとに500文字程度にまとめたものです。
臨床心理学における職業倫理について(502)
※この問題は、インフォームドコンセント・守秘義務・多重関係の3つから論じる必要があります。
臨床心理学的支援は他者の人生を左右する可能性をはらむため、以下の様な倫理的配慮が必要である。
まず、カウンセラーから十分な情報提供を受けたクライエントが、納得の上で支援を受けることに同意する必要がある。これをインフォームドコンセントと呼ぶ。この時、カウンセラーは治療仮説、治療計画などを可能な限り丁寧に説明しなければならない。
次に、クライエントの秘密は保持されなければならない。カウンセリングの相談内容は守秘性の高い情報ばかりで、その秘密が守られると信じられるからこそ、クライエントは自己開示をすることができる。ただし、クライエントが自傷・他害の計画を告白した場合など、秘密を保持することが不利益をうむと判断される場合は、守秘義務は一時的に解除される。
最後に、カウンセラーとクライエントの関係は、治療契約に基づく治療同盟でなければならない。その同盟に置いて、両者が治療枠を守ることによって、カウンセリングは治療的効果を持つ営為となる。そのため、カウンセラーという役割以外の個人的関係をクライエントとの間に形成する多重関係は禁止される。それは、関係性をあいまいにし、治療枠を壊す行為だからである。
臨床心理士の職域に関する他の論述対策はこちら
以下のテーマについて、500文字程度でまとめてます。
・スーパービジョンとコンサルテーションについて
・心理臨床における守秘義務と、原則の解除について
・臨床心理士の専門性と役割について
・悩み相談とカウンセリングについて
・スーパービジョンと意義と注意点について
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