【論述対策・500文字】心理療法における言語と非言語的手法について

大学院受験

※この記事は2018年に書いたものです。

以下は、心理系大学院受験の論述対策として、題目ごとに500文字程度にまとめたものです。

今回のテーマは、「心理療法における言語的手法と非言語的手法」についてです。

心理療法における言語的手法と非言語的手法について(514)

 代表的な言語的心理療法としては、来談者中心療法が挙げられる。この手法は、クライエントの語りをカウンセラーが受容・共感的に傾聴することにより、クライエントの防衛的な態度が弱まり、自己概念が柔軟性を取り戻して、自己受容が進むとされる。

 一方、代表的な非言語的心理療法としては、児童中心療法が挙げられる。この手法は、カウンセラーがクライエントである児童と遊び、その遊びに表れる自己表現を受容・共感することによって自己受容が進み、自己実現を促進できるとされる。

 

 一般に、成人には言語的手法を用いることが多い。成人は自己の問題を言語表出することで焦点化できるので、言語的手法の効果が現れやすいからである。一方、子供は言語による自己表現が難しいので、非言語的手法が向いている。子供は遊戯を通じて自己表現するとされており、非言語的な表現が言語の代替として機能するからである。

 しかし、どちらにも限界がある。言語的手法は、言語能力が未熟な児童や発達障害を抱える児童には用いることができず、防衛的な知性化によって、深い内面があらわれない可能性がある。一方、非言語療法は、言語能力を問わないが、問題の焦点化が不明確なので、治療の過程が捉えにくい。

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以下のテーマについてそれぞれ500文字程度でまとめてます。

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