※この記事は2018年に書いたものです。
以下は、心理系大学院受験の論述対策として、題目ごとに500文字程度にまとめたものです。
今回のテーマは、「面接相談と電話相談の比較」についてです。
面接相談と電話相談はどの様な特徴を持っているか(511)
電話相談は、電話を通して行われる心理相談業務の一形態である。自殺防止を掲げて開設されたものが多く、通常、通話料以外に料金を徴収せず、相談を受け付ける。
一般のカウンセリングの場合、予約をとり、インテーク面接を受け、治療契約を結ぶなどの一連の手続きがある。その上、相談機関まで出向かなければならず、相応の料金も発生する。”誰かに見られたらどうしよう”という様な不安も発生しやすい。
一方、電話相談は、無料かつ匿名である。面倒な手続きはなく、すぐに相談を開始できる。電話相談は、一種の危機介入であり、自殺が脳裏をよぎる様な混乱や葛藤状況から離脱し、平静を取り戻すことを目指し、受容・共感的に相談が行われる。
また、電話相談は、対面のカウンセリングとは異なり、クライエントの仕草や表情などの非言語的表出を確認できず、年齢や性別の判断すら難しいことがある。得られる情報は言葉と声のトーンだけなので、査定が困難で、仮説治療も立てにくい。インテーク面接もなく、治療契約が結べないため、治療構造も曖昧になり、継続的な支援は不可能。
そのため、電話相談機関は、必要に応じて、継続支援が可能な機関を紹介することもある。
臨床心理面接に関する他の論述対策はこちら
以下のテーマについてそれぞれ500文字程度でまとめてます。
・フォーカシング・交流分析・ロゴセラピーについて
・カウンセリングの枠組みと治療構造について
・子どもの心理療法と母子並行面接について
・心理療法における言語と非言語的手法について
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