※この記事は2018年に書いたものです。
以下は、心理系大学院受験の論述対策として、題目ごとに500文字程度にまとめたものです。
今回のテーマは、「事例研究について」です。
事例研究について(491)
事例研究とは、1例ないし、少数事例を取り上げ、各事例の個別性を尊重し、その個性を研究していく方法であり、臨床心理学の主となるアプローチである。
心理学の研究では、普遍的なものの理解を目指す法則定立的研究と、独自的なものの理解を目指す個性記述的研究があるが、事例研究はこの個性記述的研究にあたる。
臨床心理学では、一般性とはいっても、普遍的なものの理解を目指すのではなく、特定の事例の現実を理解するために有効なモデルを構成することが1つの目的として存在する。そして、事例研究は、このモデルを構築するための技法として用いられる。
具体的には、第一に、個々の事例の経過から得られた知見が、ある治療法やパラダイムの評価・見直しに繋がるなど、一般性をもち、後の臨床に生かされることがある。第二に、クライエントへの理解を深め、その主観的な語りに基づいて内的世界を深く知ることに貢献することが挙げられる。
ただし、事例研究には次の様な問題点もある。第一に、一例ないし少数事例を取り上げたにすぎないため、結果の適用性に限界がある。第二に、研究者の主観が入りやすいため、結果の解釈に疑問が残る点である。
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以下のテーマについてそれぞれ500文字程度でまとめてます。
・尺度水準について
・法則定立的研究と個性記述的研究について
・心理学研究における、4つのデータ収集法について
・心理学研究における、質問紙法と面接法について
・心理学研究法における、観察法と実験法について
・心理統計における仮説検定について
・心理検査の標準化について
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