東京平成大学大学院平成30年2月・過去問(専門)のまとめ記事です。
過去問の入手方法は、以下をご参考ください。
※以下は、答案ではなく、僕がその設題に答えるとこうなりますよというものです。正誤を担保するものではありません。
- 次の人物と言葉の組み合わせの正誤を答えよ
- 心理検査の実施についての正誤を答えよ
- DSM-5における社会不安障害について正誤を答えよ
- 高次脳機能障害に関する記述から適切なものはどれか
- 分散分析についての正誤を答えよ
- PTSDの特徴を示した次の記述のうち、不適切なものはどれか
- 分析心理学についての正誤を答えよ
- 次の空欄に当てはまる用語をは何か?
- 次の精神疾患に関連する用語の組み合わせのうち、正しいものを選べ
- 文部科学省によると、不登校とは、年間( )日以上欠席したもののうち、病気や経済的な理由二両者を除いたものか?
- ヒトの脳機能に関する次の記述のうち、もっとも適切なものを選べ
- 次の記述の正誤を答えよ
- 統合失調症についてもっとも不適切なものはどれか?
- ストレスに関する次の記述の正誤を答えよ
- 乳児の原始反射のうち、音也光などの刺激に対して、腕を伸ばして開いた後、抱きつくような動きをすることをなんと呼ぶか。
- 質問紙検査では、適切に結果の解釈を行えるよう被験者の回答の歪曲について工夫がなされているものがある。その工夫の正誤を答えよ。
- ヒトの神経伝達物質に関する記述のうち、適切なものはどれか?
- アルツハイマー型認知症に関する次の記述のうち、不適切なものを選べ
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次の人物と言葉の組み合わせの正誤を答えよ
①Watson,J.B・・・行動主義(正)
②Koffka.K・・・基底欠損(誤)
→M,バリントが唱えた概念。クルト・カフカは、ゲシュタルト心理学を発達心理学に応用した人物。
③Wertheimer,M.・・・仮現運動(正)
④Baddeley,A.D・・・作動記憶(誤)
→Baddely&Hitchのモデルがもっとも有名。
心理検査の実施についての正誤を答えよ
①検査の前にクライエントの知的水準や内的傾向を見立てたあとで、実施する検査を決定した(正)
②検査の前に少し話を聞いたところ、クライエントは希死念慮の強い状態であったが、3週間前に検査依頼が医師から出されていたため、急いで検査を実施した。(正)
③検査への抵抗は強かったが、検査概要や所要時間を伝え心理検査は予定通り実施した。(誤)
④クライエントが子供である場合、保護者がそばにいると子供の気が散ったり、保護者の反応を伺ったりするため、保護者の同席は禁止する。(誤)
→保護者の同席禁止理由は、倫理的な問題のため。
DSM-5における社会不安障害について正誤を答えよ
①社交場面に置いて、その状況に不釣り合いな強い不安や恐怖が生じる(正)
②自分には相手に不快・緊張を与える欠点があると信じている(誤)
③自分の欠点が、相手の所作や行動から直感的に感じ取れる(誤)
④思春期・青年期に一時的に見られる場合は、社交不安障害とは言わない。(正)
高次脳機能障害に関する記述から適切なものはどれか
①大脳の側頭葉が損傷を受けると、相手が言っていることはわかるが、言語を正しく発音することが難しくなりうまく話せない。これを運動性失語という(正)
→左前頭葉と左側頭葉
②大脳の前頭葉が損傷を受けると、運動機能の処理能力がうまくいかなくなる。これを失行症という(誤)
→失行症は頭頂葉の損傷による
③大脳の後頭葉が損傷を受けると、相手の意味していることがわからないが、話すことはできるために会話が噛み合わなくなる。これを感覚性失語という(誤)
→感覚性失語は、左側頭葉の損傷による
④大脳の頭頂葉が損傷を受けると、目的を達成するための計画を立て実行することが困難になる。これを遂行機能障害という。(誤)
→遂行機能障害は、前頭葉の損傷による
分散分析についての正誤を答えよ
①独立性、等分散性、正規性などの条件が求められる(正)
②「対応なし(被験者間)」要因とは、全ての水準のデータが同一被験者から得られている要因のことをさす。(誤)
③A校、B校、C校の数学の成績について差を比較する場合、水準数は”3”となる(正)
④多重比較の方法としては、TukeyのHSD法がある(正)
PTSDの特徴を示した次の記述のうち、不適切なものはどれか
①外傷的な出来事の反復的な想起(正)→再体験症状
②苛立ちや激しい怒り(正)→過覚醒症状
③入眠困難、もしくは睡眠過多(誤)→睡眠過多が誤り
④他者からの孤立や疎遠(正)→認知や気分の陰性変化
⑤自己や他者に対する否定的信念(正)
分析心理学についての正誤を答えよ
①ユングが用いた言語連想実験は個人の集合的無意識に光を当てるものであり、ロールシャッハテストに応用された(誤)
→ロールシャッハが言語連想実験に基づいているのは正しいが、個人の集合的無意識という言い方がおかしい。
②ユングは内向-外向というパーソナリティの分類を提唱下が、この概念はミネソタ多面的人格目録に応用された(誤)
③ユングは、夢を、抑圧された願望の充足ではなく、コンプレックスの充足とした(誤)
④ユングは無意識には個人的無意識と集合的無意識があるとし、集合的無意識は異なる文化でも共通しているとした。(正)
⑤フロイトは、無意識を意識では受け入れ難い抑圧された欲求であるとして否定的に捉えたが、ユングは肯定的に捉えた。(正)
次の空欄に当てはまる用語をは何か?
(①)は、子供の(②)の発達は、社会的水準としての「精神間」から心理的水準としての「精神内」への転化という形で達成されると考えた。
①→ウィゴツキー
次の精神疾患に関連する用語の組み合わせのうち、正しいものを選べ
①離人感・現実感消失障害・・・現実検討能力の低下
②統合失調症・・・観念奔走
③PTSD・・・タイムスリップ現象(誤)タイムスリップは発達障害と関連がある。
④うつ病・・・思考停止
文部科学省によると、不登校とは、年間( )日以上欠席したもののうち、病気や経済的な理由二両者を除いたものか?
①30(正)
②60
③90
④120
⑤180
ヒトの脳機能に関する次の記述のうち、もっとも適切なものを選べ
①身体像は側頭葉連合野に記憶として蓄えられ、運動のたびにそれを認識できるようになる。(誤)頭頂連合野が正解
②ミラーニューロンは、人では運動だけでなく、情動でも働くことがわかっており、目の前にいる相手の心を読み取るための重要な脳機能として位置付けられる。(正)
③大脳辺縁系の機能は、感情のコントロール、特に抑制に関わることである。(誤)
→感情を生み出すことに関与している。抑制は、外側前頭前野?
④運動の企図は、側頭連合野で処理された情報を前頭前野で結合し、行動の企図がなされた後に行われる。(誤)→側頭葉と頭頂葉からも情報を前頭前野で結合する
次の記述の正誤を答えよ
①外的報酬を与えることで、内発的動機付けが低下する効果をアンダーマイニング効果と呼ぶ(正)
②生体が自己の状態を比較的安定した平衡状態に保とうとする機能をホメオスタシスという(正)
③情動生起に関するジェームズランゲ説とは、「悲しいから泣く」という中枢起源説である。(誤)→ジェームズランゲ説は、”泣くから悲しい”と考える。
④出生後の一定期間にのみ現れる生理反射のことを仮現運動という。(誤)
統合失調症についてもっとも不適切なものはどれか?
①遺伝などのなんらかの素因と、生活環境などの後天的な要因の両者が発症に関与していると考えられている。(正)
②ブロイラー.Eは、連合弛緩、両価性、自閉、感情障害の4つの基本症状を提唱した(正)
③思春期から30歳代にかけて発症することが多いが、40歳代以降で発症する場合もある。(正)
④青年期に発症し、慢性的に進行し、末期に人格の荒廃に至る1つの疾患として概念化し、早発性痴呆と名付けたのは、Schneider.Kである。(誤)
→早発性痴呆を提唱したのは、エミールクレペリン
ストレスに関する次の記述の正誤を答えよ
①ストレスチェック制度とは、うつ病の早期発見を一義的な目的としたものであり、従業員30名以上の企業に課せられている。(誤)
②ストレスチェック制度では、労働者に対して身体的な負担の程度を把握するための身体的査定を行い、検査結果に基づく医者の指導を行うことが事業者に義務付けられている(誤)→医師への指導が必要なのは、高ストレス者に対して
③セリエは、闘争か逃走かという緊急反応としてのストレス反応について初めて概念化した。(誤) →闘争か闘争反応は、Cannon.W.Bにより提唱された。
④ホメオスタシスとは、生理学者Cannon.W.Bにより提唱されたもので、知覚の対象恒常性を意味する(誤)→ホメオスタシスは、生体恒常性。
⑤セリエは、ストレッサーに晒された動物が身体症状を現すことを実験で示し、ストレッサーの種類を変えても同様の症状が現れることを発見した(正)→汎適応症候群のこと
乳児の原始反射のうち、音也光などの刺激に対して、腕を伸ばして開いた後、抱きつくような動きをすることをなんと呼ぶか。
①モロー反射(正)
②手掌把握反射(誤)
③引き起こし反射(誤)
→首のすわりを確認するための反射
④自立歩行反射(誤)
⑤ギャラン反射(誤)
→背中をさするとお尻が動く反射
質問紙検査では、適切に結果の解釈を行えるよう被験者の回答の歪曲について工夫がなされているものがある。その工夫の正誤を答えよ。
①採点しない項目を入れる
②虚偽尺度項目を入れる
③逆転項目に入れる
④回答についてできるだけじっくり考えるよう教示する
ヒトの神経伝達物質に関する記述のうち、適切なものはどれか?
①ノルアドレナリンは、興奮性に作動し、不安や恐怖にを引き起こし、集中力積極性に関係する。また、ストレスと強く関係し、ストレスがノルアドレナリン作動性ニューロンの働きを高める。(正)ノロアドレナリンは、抹消血管を収縮させ血圧を上昇させる作用がある。つまり、交感神経優位の状態となり、活発な状態となります。
②セロトニンは、骨格筋や心筋、内臓筋の筋繊維受容体に働き、収縮を促進する。副交感神経を刺激し、学習、記憶、覚醒、睡眠に対して作用する。(誤)
→アセチルコリンの説明。
③ドパミンは、大脳全体に向けて放出され、精神を安定させる。抑制性として作用するため、気分、睡眠、体温調節の生体リズムに関わる。(誤)
→これは、セロトニンの説明。ドパミンは、快の感情、意欲、学習に関わる
④アセチルコリンは、行動の動機付けに関与し、過剰放出の場合は、攻撃性の源となり、放出不足は、気持ちの低迷や発動性の低下の源となる。(誤)
→これはドパミンの説明。
アルツハイマー型認知症に関する次の記述のうち、不適切なものを選べ
①アルツハイマー型認知症は、記憶や見当識といった認知機能障害を中核とする進行性の認知症である(正)
②近年、PETスキャンなどを用いた脳機能画像診断など診断技術の進歩によって、アルツハイマー型認知症の早期診断が可能となった。(正)
③アルツハイマー型認知症になると、もの忘れなどによる生活機能の低下に対する心理的反応として、抑うつ状態を呈する場合が多い。(正)
④アルツハイマー型認知症は初期の段階から、介護を中心とした対応を行うべきである。(誤)
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⑤平成30年・8月(専門)の過去問はこちら
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