帝京平成大学大学院 平成30年8月・過去問(専門)のまとめ記事です。
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※以下は、答案ではなく、僕がその設題に答えるとこうなりますよというものです。正誤を担保するものではありません。
- 次の人物と言葉の組み合わせのうち、正しいものはどれか?
- 統計の説明について最も不適切なものはどれか?
- 精神障害に罹患した後の職場復帰に関して最も適切なものはどれか
- 研究計画に関する次の空欄に該当する語句は何か?
- DSM-5における境界性パーソナリティ障害について、不適切な描写はどれか?
- 対人認知に関する次の記述についての正誤を述べよ
- 人物と用語の組み合わせの正誤を答えよ
- 自閉スペクトラム症(ASD)について、不適切なものを選べ
- 乳児が曖昧な状況下で判断に困った際、信頼できる大人の表情を手がかりにして行動しようとすることを何と呼ぶか?
- 統合失調症についての正誤を答えよ
- 睡眠に関する記述のうち適切なものを選べ
- アレキシサイミアに関する次の記述のうち、不適切なものはどれか?
- 躁病エピソードに関する症状のうち、不適切なものはどれか?
- 高次脳機能障害について、適切なものを選べ
- 少年法に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか
- うつ病に関する記述の正誤を答えよ
- パーソナリティ理論について正誤を答えよ
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次の人物と言葉の組み合わせのうち、正しいものはどれか?
①Eysenck.E.J(アイゼンク)・・・系統的脱感作法(誤)
→系統的脱感作はウォルピーが提唱。アイゼンクと関連が深いのは、性格特性論。
②Bandura.A・・・論理情動行動療法(誤)
→論理情動行動療法は、エリスが提唱。バンデューラは、モデリング療法が有名。
③Skinner.B.F・・・モデリング療法(誤)
→スキナーと関連が深いのはオペラント条件付け。
④Ellis.A・・・トークンエコノミー(正)
⑤Wolpe.J.・・・自律訓練法(誤)
→自律訓練法と関連が深いのは、シュルツ。
統計の説明について最も不適切なものはどれか?
①標準偏差とは、分散の平方根である(正)
②分散とは、偏差の二乗を合計してデータ数で割った値である。(正)
③不偏分散とは、偏差の二乗を合計して(データ数-1)で割った値である。(正)
④偏差値の計算式は、(値ー平均値 標準偏差)×10+100である。(誤)
→偏差値は、標準得点をよりわかりやすくするために、変換した値で、標準得点×10+50で算出される。標準得点は、(個人得点-平均÷標準偏差)で求める。
精神障害に罹患した後の職場復帰に関して最も適切なものはどれか
①職場復帰した直後は、緊張や不安が生じやすいため、寝つきが悪かったり早く目覚めたりすることがあるが、再発には直接繋がらない。(誤)
②リワークプログラムでは、毎回同じ時刻に来所して施設で1日を過ごすことができるようになれば、職場復帰は可能であると判断する。(誤)
→主治医の判断が必要。その他にも複数の基準がある。
③家族や専門かの援助がなくても勤務できることを目指すため、職場復帰の時期が近づいてきたら、家族やリワークプログラムのスタッフはあまり介入せず、クライエントが自力で進めることが望ましい。(誤)
→周囲のフォローが必要
④症状が悪化し再び休業することがないよう、リワークプログラムでは、病気についての知識を深め自分自身を振り返ることも目的の1つである。(正)
⑤症状が改善し、クライエント自身が非常に意欲的になっていたため、罹患前と同様の通常通りの勤務に復帰することを勧めた。(誤)
→復帰後は、労働負荷を配慮し、段階的に元へ戻すなど配慮が必要。
研究計画に関する次の空欄に該当する語句は何か?
強迫性 障害への行動療法の効果を評価するため、薬物治療に加えて行動療法を行う行動療法実施群と、薬物治療のみを行う( 統制 )群に( 無作為 )に振り分け、治療開始前と治療開始3ヶ月後に強迫性障害の症状の評価スケールによって重症度を測定した。強迫症状の重症度を従属変数、測定時期と群を独立変数とする( 混合二要因分散分析 )を行った結果、治療開始前の症状の重症度について群による差が( 無く )、治療開始3ヶ月後の症状の重症度が行動療法実施群の方が、( 統制 )群より有意に低い場合に、行動療法の有効性を実証することができる。
DSM-5における境界性パーソナリティ障害について、不適切な描写はどれか?
①衝動性が亢進し、過量服薬や自傷行為などの自己破壊的行動がみられる。(正)
②1つの親密な関係が終わった時に、自分の世話をし支えてくれる別の関係を必死で求める。(誤)
→終わった後では無く、関係が終わらないようになりふり構わない努力をする
③不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難。(正)
④一過性のストレス関連性の妄想観念、または重篤な解離症状(正)
対人認知に関する次の記述についての正誤を述べよ
①他人を認知する場合、その人について断片的な情報しか得られなくても、全体的な印象が形成される。(正)
→印象形成
②情報の提示順序が、印象を異なったものにすることはない。(誤)
→初頭効果と親近効果の影響。
③自分の態度や行動を典型的なものと考えるために、同じ状況であれば他社も自分と同じ選択や行動をするだろうと推測しやすい。(正)
④他人を認知する際に、別の刺激によって生じている生理的換気や、それに伴う行動が影響しうる。(正)
→情動の二要因説により説明できる。吊り橋効果など。
人物と用語の組み合わせの正誤を答えよ
①Winnicott.D.W・・・基本的信頼感(誤)→基本的信頼は、エリクソンの用語
②Klein.M・・・正常な自閉期(誤)→正常な自閉期は、マーラーの用語
③Frankl,V.E・・・意味への意志(正)
④Sullivan, H.S・・・関与しながらの観察(正)
⑤Erikson.E.H・・・基底不安(誤)→基底不安は、Horney(ホーナイ)の理論
自閉スペクトラム症(ASD)について、不適切なものを選べ
①小児期崩壊性障害は原因遺伝子が特定されたため、ASDから除外される(誤)
→X染色体の異常であることがわかり、自閉症と関連がないため除外されたのは、”レット障害”のこと。
②注意欠如・多動症(ADHD)と合併することがある。(正)
③感覚の過敏さ、あるいは鈍感さなどの問題を抱えていることがある。(正)
④知的発達遅れを伴うことがある(正)
⑤DSM-5において、自閉性障害、アスペルガー障害などは、ASDという単一の診断基準にまとめられることになった。(正)
乳児が曖昧な状況下で判断に困った際、信頼できる大人の表情を手がかりにして行動しようとすることを何と呼ぶか?
①外発的動機付け(誤)
②インプリンティング(誤)→刷り込みのこと
③社会的参照(正)
→問題解決場面や、行動選択場面において、自分一人だけでは選択しにくい場合に、周囲の表情や反応を手がかりにして、決定を行う能力のこと。
④観察学習(誤)
⑤ジョイントアテンション (誤)
→他者と同じものに注意を向け、情報を共有・伝達するための行動システムのこと
統合失調症についての正誤を答えよ
①統合失調症が発症しやすい年齢は65歳以上である(誤)
→思春期から30代にかけて発症することが多い。
②統合失調症では生物学的原因としてドパミン仮説が提唱されている(正)
③統合失調種の主たる発症原因は乳幼児期の家庭環境にある(誤)
→主たる原因は特定されていない
④統合失調症の鑑別にはロールシャッハテストがしようされることが少なくない(正)
睡眠に関する記述のうち適切なものを選べ
①ノンレム睡眠の特徴として、筋緊張の消失がある。(誤)
→レム睡眠の特徴
②ノンレム睡眠は低振幅の脳波と素早い眼球運動が特徴である。(誤)
→素早い眼球運動は、レム睡眠の特徴。
③レム睡眠の段階で被験者を起こすと、夢を見ていたと報告することが多い(正)
→この時期に眠ってる人を起こすと80%以上が夢を見てるという。
④レム睡眠は深い睡眠状態でありデルタ波が50%以上を占める(誤)
→デルタ波が50%以上になるのは、ノンレム睡眠
アレキシサイミアに関する次の記述のうち、不適切なものはどれか?
①事実を淡々と話す(?)
②自分の感情について気づくことが困難である(正)
③他者に感情的な話をすることに対して抵抗を感じる(?)
④自分の身体感覚について他者に伝えることが困難である(正)
躁病エピソードに関する症状のうち、不適切なものはどれか?
①自尊心の肥大、または誇大(正)
②注意散漫(正)
③滅裂思考(誤)
④精神運動焦燥(正)
⑤多弁(正)
高次脳機能障害について、適切なものを選べ
①全ての情緒、感情は、大脳辺緑系(扁桃体、海馬、帯状回、視床下部、乳頭体、側坐核など)が担い、大脳辺緑系の損傷により、他者への気配りに欠けるなどの症状が表出することを社会的行動障害という。(誤)
→情緒や感情には皮質も関わっている。
②聴覚理解はほとんどできないが、短文なら可能で、発語は流暢であるが、新造語(非実在語)が頻発し、会話が困難な症状をブローカ失語という。(誤)
→ブローカ失語は、発話が非流暢、聴覚的理解が比較的良好、復唱が困難といった3つの分類を基準に考えられる。
③遂行機能障害の評価には、習慣性の高い象徴的動作と道具使用のパントマイムがある。前者はジャンケン、バイバイや手招きなどを行い、後者歯ブラシで歯を磨く真似や櫛で髪を溶かす真似を行い、これらができない場合に遂行機能障害とする。(誤)
→これは、失行症の説明
④失認症では、感覚障害や意識障害、他の認知障害がないにも関わらず、視覚や聴覚、触覚などのうち1つの感覚から入力された情報だけでは対象のものを認識できなくなる。(正)
少年法に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか
①少年法でいう少年とは、20歳未満の者をさす(正)
②解放少年とは、14歳未満で法に触れる行為をした少年のことをさす(正)
③犯罪少年は直ちに少年院に収容され、矯正教育を受ける(誤)
④虞犯少年とは、犯罪を犯す恐れのある20歳未満の少年のことをさす(正)
うつ病に関する記述の正誤を答えよ
①食欲の減少または増加といった症状が現れることがある(正)
②罹患していることが明らかになったら、症状の軽減のために、休学や休職をできるだけ早く検討すべき(正)
③症状が改善し活動量が上がってきたら、できるだけ以前と同じ生活ができるよう、周囲が行動を促すべき(誤)
④一度罹患しても、しっかり治療し休養すれば、再発の心配はない。(誤)
パーソナリティ理論について正誤を答えよ
①性格と人格はほぼ同じ意味であり、遺伝的に規定された性格傾向をさす(誤)
②典型的なタイプに個々人の性格を当てはめる物を特性論という(誤)
→これは類型論の考え方。
③ビッグファイブとは、5つの類型のうちのどれかに当てはめることで、その人のパーソナリティを理解しようとする理論。(誤)
→ビッグファイブは5つの要素の組み合わせで性格を理解する。
④クレッチマー、ユング、シュプランガー、キャッテル 、は、類型論の立場をとる。(誤)
→いずれも特性論の立場。
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①平成28年・10月(専門)の過去問はこちら
②平成28年・10月(小論)の過去問はこちら
③平成29年・1月(専門)の過去問はこちら
③平成29年・3月(専門)の過去問はこちら
⑤平成30年・10月(専門)の過去問はこちら
⑥平成30年・2月(専門)の過去問はこちら
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